愛はカネを回す!
昨日、ふくやま美術館でとある展示を見てきた。
「阿部家ゆかりの日本刀ー小松コレクションと五箇伝の名刀ー」である。
私は刀剣乱舞ONLINE(DMM)のプレイヤー、いわゆる審神者であり、ゲームに登場する刀を見に行ったのである。
見に行ったのは、江雪左文字と明石国行。
(他のお目当てもあったのだが、今回の話には関係ないため割愛する)
私の他にも、年若い女性の姿が多く見られた。
「刀剣乱舞は、経済を回してるな~」と私は思った。
みんな真剣に、かつ楽しげに観賞していると感じられた。
一方、ゲームをきっかけに日本刀を見に行くなど、浮ついていると思われないか?
そう考えてしまう人もいるかもしれない。
しかし私は、まったく気にしなくていいと思う。
今日は、ささいなきっかけでも経済を回すことは良いということについて、3つの疑問点からお話しする。
なぜささいなきっかけでもいいのか?
ぶっちゃけてしまえば、きっかけとは往々にしてささいなものである。
なぜなら、興味の対象は人それぞれ異なるからだ。
ささいなきっかけで得た知識も、すでに知っていることとリンクすれば深みのある知識となる。
例えば、私が刀剣乱舞を始めたきっかけは、「日本刀ってかっこいいよね。漫画にも出てくるし」というものであった。
「獅子王」という刀剣男士(キャラクター)を手に入れた私は、ある逸話を耳にする。
――かつて鵺(ぬえ)という化け物を退治した源頼政に下賜された刀、それこそが「獅子王」である。
一部の人にはお馴染みなのだが、私は無類の妖怪好きであり、鵺もなじみ深い。
「獅子王って、鵺と関係あるんだ!」
……似たような経験を、みなさんもお持ちではないだろうか?
つまり、知識となるのならば、きっかけはどんなにささいなものでも構わないのである。
なぜ好きなものばかり消費するのか?
こんな話を聞いたことはないだろうか。
ライブや舞台には10,000円出すが、会社の付き合いで4,000円は出したくない。
私には会社の付き合いというものがよくわからないのだが、数時間の娯楽費に消えるのと、一夜の飲食費に消えるのとでは、おそらく前者を選ぶだろう。
後者の費用が2,000円になったとしても、正直まだ前者に軍配が上がる。
なぜかといえば、実に単純明快である。
多くの人は「自分のための人生」を生きているからだ。
自分の望むものを手に入れるために働き、自分の好むもののために時間を割く。
もちろん理由は他にもあるだろうが、要は「好きだから」お金を払うのである。
つまり、好きなものばかり消費するのは自然な成り行きなのである。
なぜ経済を回すことは良いことなのか?
経済に明るい人間ではないので、難しい話は置いておこう。
例えばアニメ。続きを見たいから、DVDやBlu-rayを買う。
例えば漫画。打ち切りされたくないから、雑誌を買ってアンケートを送る。
――簡単に言えば、次のコンテンツにつなげるためである。
旅行にしても、新しいパンフレットを刷るにもお金がかかる。
料理にしても、作るには材料を買うお金が要る。
現実問題、好きなものを継続させるには、消費しなければならないのだ。
必要のないテレビなどを買う必要はない。
そのお金で料理を食べれば、そのお金が入った人がテレビを買うかもしれない。
経済というのは、一人一人が小さな消費を行うことで、歯車のように回っているものだと思う。
誰がどこの経済を回しているかなどわからない。
だからこそ、自分は自分の好きなものを消費しなければならない。